監修:琉球大学大学院医学研究科 腎泌尿器外科学講座 教授 猪口 淳一 先生

筋層浸潤性膀胱がん(MIBC)治療後の定期検査1)

治療後は定期的な検査を行い、再発や転移がないか確認します。

膀胱全摘除術を行った後、膀胱があった場所や上部尿路、尿道などの再発や、リンパ節や肺などの遠隔臓器に転移する可能性があることから、定期検査を行います。

  • 膀胱全摘除術を行った後3ヵ月目に血液検査、CT検査、尿細胞診などを行い、その後は5年程度、定期的にフォローアップします。
  • 検査の内容や間隔は、患者さんの状態や、これまでの治療内容、リスクなどに応じて決まります。
  • 定期的なフォローアップによって、早期に再発や転移を発見して、早期に治療を行います。
MIBC治療後のフォローアップ
筋層浸潤性膀胱癌治療後の定期検査(血液検査、CT検査、尿検査)と再発・転移後早期に治療開始することを示すフローチャート

ストーマ管理について2,3)

ストーマ周りの肌が荒れていないか、皮膚の状態をこまめに確認しましょう。

ストーマの周囲の皮膚を清潔に保つことが大切です。

  • ストーマ装具をはがしたら、皮膚が荒れていないか確認します。
  • ストーマと周囲の皮膚をぬるま湯でやさしく洗い、よく乾かしてから、ストーマ装具を張りつけます。
  • ストーマ装具は、週に2~3回交換します。
ストーマ管理のポイント
尿が出にくい
  • ストーマの開口部が狭くなったことが原因かもしれません。病院に連絡してください。
ストーマ周りの変化
  • ストーマやストーマの周囲の皮膚はトラブルが起こりやすいので、こまめに観察しましょう。
  • ストーマの開口部が狭くなったことが原因かもしれません。病院に連絡してください。
  • ストーマやストーマの周囲の皮膚はトラブルが起こりやすいので、こまめに観察しましょう。
看護師がストーマ管理について患者さんに説明しているイラスト
  1. 日本泌尿器科学会編. 膀胱癌診療ガイドライン2019年版[増補版]. 医学図書出版, p28, p118-120, 2023.
  2. 国立がん研究センターがん情報サービス 膀胱がん 治療 https://ganjoho.jp/public/cancer/bladder/treatment.html (2025年6月閲覧)
  3. 国立がん研究センターがん情報サービス 膀胱がん 療養 https://ganjoho.jp/public/cancer/bladder/follow_up.html (2025年6月閲覧)